吃音であるがために、進学や就職を断られることが実際に起こっています。
すべての人がそういう目にあっているというわけではありませんが・・・
たとえは、筆記試験をパスしていても、面接や調書などで、不合格になるのです。
いじめや差別に遭うこともあります。
また、このような現実があるため、職に就けなかったり、希望の進路が閉ざされたりして、社会への失望感、絶望感を抱えて生きている人が大勢いるにもかかわらず、今の日本には、そのよりどころがありません。
吃音者は、障害者と認められておらず、障害者手帳は交付されません。
そのため、生活の保障や援助はなく、さらに、無理解から生まれる差別や偏見の対象となるなど、厳しい状況を強いられています。
問題のひとつとして、「どもり」という表現が、不適切な表現として扱われるようになり、かわって、「吃音」という表現に差し替えられるようになりました。
「吃音」の症状を持つ人は「吃音者」です。
「吃る」を「どもる」と読める人にとっては、字を見て、意味が通じることもあります。
しかしながら、普段、吃音という言葉を使わない人にとっては、「きつおん」「きつおんしゃ」と聞いても、ピンとこないのではないでしょうか。
こうして、吃音とは縁のない暮らしをしている人には、吃音を認識できるきっかけが少なくなり、問題が見えなくなってしまいます。
社会全体が、早くこの現実を認識して、より多くの人が幸福に暮らせるように変えていかなくてはいけないと思います。