琉球大学の比嘉教授によって開発された有用微生物の共生体、通称EM菌。
その利用は水産業、医療、衛生と色々な分野で繰り広げられています。
EM菌はもともとは農業のために開発されたものでありますが、ではEM菌の農業への使い道はどのようなものでしょうか。
農業のメイン用途は肥料として
農業への使い道は、なんといっても肥料として使うことです。
肥料の作り方にも色々あります。
EMボカシ肥料に、EM菌を混ぜて5ヶ月ほど発酵させます。
農家によってはさらに草木灰や木炭なども混ぜます。
こうしてできたEM無農薬肥料を畑に散布します。
ちなみにEMボカシ肥料とは、EM菌をもとに油かす米ぬか生ゴミなどで作られた肥料です。
自分で作ることもできますが、農協などで購入することもできます。
できた肥料は農作物の植え付け前にも、生長中にも利用されます。
害虫予防にもなり、細胞が活性化され生産性が高まる効果があります。
近年、農薬や環境汚染による農作物の汚染が懸念されています。
少しでも安全なものを体にと、有機栽培野菜を買い求める方も増えていることでしょう。
農業のその方面でもEM菌は役に立っています。
日本にある多くの農家でも、EMボカシやEM活性液を使用して無農薬の有機野菜を、作っています。
例えば北海道のある農家では、お米、小麦、大豆の栽培にEM活性液を使っています。
この農法を取り入れて10年以上にもなるそうですが、栄養価に富み優れた作物ができるとのことです。
農家の中には花を作っている農家もあります。
ある農家でもEMを導入しています。
花も農作物と同様に、同じ場所で育ててもいいものができません。
しかしEMを使うことにより、同じ場所で質のいい花が5年栽培できるようになったそうです。
EM有機野菜は、農薬や化学肥料、除草剤などを使っていません。
ですから通常の栽培の仕方に比べてコストがかかることは避けられません。
しかし食の安全と未来の地球のために、必要な農法であるといえるでしょう。